肺炎球菌ワクチン接種について 20251210

肺炎球菌ワクチンについて

肺炎は高齢者にとっての大きなリスクとして知られています。日本人の死因の5位が「肺炎」であり、肺炎で亡くなる方の約95%が65歳以上の高齢者です。肺炎の原因となる菌の中で最も多いのが肺炎球菌なのです。

 

現在、当クリニックでは、以下の3種類のワクチンを接種できます。

1) ニューモバックス 8800円(税込)

2) プレペナー 11000円(税込)

3) キャップバックス 14000円(税込)

 

令和7年11月より、新しい肺炎球菌ワクチン「キャップバックス」が接種できるようになりました。このワクチンは、21種類の肺炎球菌の型に対応しており、これまでのワクチンではカバーできなかった型(「15A」「16F」「23A」など)も含まれており、より多くの種類の肺炎球菌から体を守ることができます。

現在、定期接種で使われているニューモバックスは、40年前にできたワクチンで、肺炎球菌のカバー率56%であり、予防効果5年です。つまり、5年後にもう一度打たなくてはなりません。しかし、新しく発売されたキャップバックスはカバー率80%で、終生免疫、つまり生涯にわたって免疫が得られると言われています。これは大幅な機能向上です。

 

ニューモバックスを受けた方にも追加接種がおすすめ
すでにニューモバックスを接種した方でも、1年以上経過していればキャップバックスを追加で接種が可能です。キャップバックスを打つことで、より多くの菌の型に対応でき、免疫の質や持続性も高めることができます。

つまり、これまでニューモバックスを受けた方も、キャップバックスを1回追加すれば、その後はニューモバックスを5年ごとに繰り返し接種する必要がなくなります。

 

どんな人におすすめ?

    65歳以上の高齢者

    心臓病、糖尿病、慢性呼吸器疾患、腎臓病などの持病がある方

    免疫が低下している方(ステロイド・抗がん剤などを使用中の方)

    お孫さんなど小さなお子さんと接する機会が多い方

上記の方は肺炎球菌感染による重症化するリスクが高く、新しいキャップバックスの接種が特に推奨されています。

 

接種のタイミングと注意点

他の肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスなど)を打った方は、1年以上あけてから接種します。接種当日に発熱や体調不良時は延期します。注射部位の赤みや腫れ、軽い発熱などの副反応は数日でおさまることがほとんどです。

 

プレベナーとキャップバックスの違いは?

この2つのワクチンの特徴は、1回の接種でほぼ生涯免疫が持続することです。肺炎球菌には90種類以上の血清型があり、プレベナーは20種類、キャップバックスは21種類の型をカバーします。

 

プレベナー 11000円(税込)

・ 国内データで、肺炎を起こす血清型の56%をカバー

・ 20248月から日本でも使用開始

・ 海外のデータが豊富で、実績が多い

・ キャップバックスより、やや価格が低い

キャップバックス 14000円(税込)

・ 国内データで、肺炎を起こす血清型の75%をカバー

・ 202510月から日本で使用可能に

・ プレベナー20ではカバーできない血清型を追加

・ 最新でカバー範囲が最も広いが、価格はやや高め

 

 

 

費用について

諏訪圏域にお住まい(住民票あり)の場合、自治体の補助が3000円出ます。差し引いた金額が自己負担額です。いまのところ、キャップバックスは自費接種となります。また、2026年度から、ニューモバックスの自治体補助がなくなると言う情報を得ております。

 

 

ご予約はお電話またはクリニック受付でお願いいたします。

0266-72-9129